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「教えて!コンピューター」 テクニカルサポートを利用する際の心構え編

2005年10月2日  斎藤 浩 (Hiroshi Saito)  

titleq19コンピューターの調子がおかしかったので、先日、思い切ってテクニカルサポートに電話をしました。その際、オペレーティングシステムは何か?とか、どんなエラーメッセージが出たか?とか、いつ頃からおかしくなったのか?などといろいろなことを聞かれましたが、私はあまりコンピューターに詳しくないのでどう答えて良いのかよくわかりませんでした。サポートやテクニシャンなどに電話をする時は、どうすればいいのでしょうか?

a13コンピューターを使用していると日々様々なトラブルと遭遇します。実は、我々専門のテクニシャンでもコンピューターのその不可解な反応に試行錯誤することもしばしばあります。

コンピューターは、家庭電化製品などと違ってソフトウェアが入っているため、その分トラブルも多いと言われています。また故障の際、家電品のように故障箇所の部品を交換すれば直るというものでもないというのも事実です。

例えば、テレビでスクリーンが正常に動作しなくなった場合など、故障箇所を見つけ出し、そのパーツを交換すれば直る場合が多いでしょう。しかし、コンピューターの場合は、モニターに何も表示されていないから、あるいは表示がおかしいからといって一言でモニターがおかしいと言い切れないのが現状です。つまり、コンピューター内に設置されているグラフィックカード(ビデオカード)が壊れた場合やメモリーが不具合を起こした場合、また、OS(基本ソフト=オペレーティングシステム)あるいはアプリケーションソフトなどのファイルが損傷したり破損したりしてしまってもこのような現象が起こることがあるからです。

実際、正しい診断をするには現場で見てみないとなんとも言えないのですが、ここではまず、電話による会話の中からできるだけたくさんの、しかも診断に必要な情報を入手しないと、どうにも判断できないというのがサポートサイドの本音です。例えば、人間の病気でもそうだと思いますが、ただ「体がおかしい」だけでは、お医者さんも適切な治療をしたり薬を出したりできないと思います。それと同じようにコンピューターも治療に必要な情報がないと『診断』はできないのです。

今回は、サポートに電話をする際に「最低限これだけは必要な情報ですので、事前に知っておくと便利です」という項目、またトラブルに遭遇した時の心構えなどを簡単に紹介しましょう。

■ 事前に用意しておくと便利な事柄

* OS(オペレーティングシステム=基本ソフト)は、なに?

私たちテクニシャンのところにも「コンピューターの調子がおかしい」という電話が頻繁にかかってきます。こちらから症状はどんななのか?いつ頃からおかしくなったのか?などを聞くのですが、その際に必ず必要になる情報が『OS(オペレーティングシステム)は何を使用しているか?』です。困ったことに意外と多くの方がご自分のコンピューターにインストールされている OSを知らない、つまり、どのタイプの基本ソフトを使用しているのか知っていない人が多いのが現状です。また、こちらからこれらの質問をした際、逆に難しい質問をされたと勘違いをしてか、「聞いてるのはこっちだろ!」と憤慨なさるかたも結構いらっしゃいます。

では、なぜサポートのテクニシャンは、皆さんが使用しているOSの種類を知る必要があるのでしょう。

電話によるサポートの場合、サポートのテクニシャンは、皆さんのコンピューターを見ることもできなければ、それに触れることもできません。従って、皆さんからの情報だけを頼りに判断し、最も良い操作方法を考え、皆さんにその操作手順を伝え、実行してもらうということになります。

WindowsのOSの場合、Windows95から始まって98、98SE、Me、2000そしてXPと存在します。これらのOSには、それぞれの特性や特徴があるので、表示の仕方や操作の方法、また能力や作業内容も異なります。

例えば、98系のものとXP系のものでは、まずインターフェースが違います。つまり、見た目自体すでに違うのでアイコンを一つ例に取っても形が違ったり呼び方が違ったりします。更に、それぞれのOSには独特のクセや欠陥(バグ)のようなものもあり、「このOSだと起こるけれど、こちらの OSだと起きない」そんなトラブルなどもあるのです。また、メニューやコマンドを指示しなくてはならない場合なども、これらのOSでは大きな違いがあるものもあります。

以上のようなことから、使用しているOSのバージョンを知っておくことは、サポートを利用する際に限らず、とても大事なことであり、また基本的なことでもあるのです。

更に、使用しているWindowsが日本語版なのか英語版なのかも重要な情報です。ちなみに、コンピューターは、ノートブックなのかデスクトップなのか、またキーボードは、日本語仕様なのか英語仕様なのかなどの情報も提供してもらえるとサポートする側としては助かります。

使用しているOSの情報は、「マイコンピューター」を右クリックし、出てきたメニューから「プロパティー」をクリックすると『システムのプロパティー』の画面が表示されますので、「全般」のタブにあるシステムのところを参照してください。

* 症状は?…いつ頃から?

さて、症状に関してですが、これもできるだけ具体的に説明するようにしましょう。

ただ単に「コンピューターがおかしい」ではなく、できるだけ様子を思い出し、「いつ頃から~ができなくなった」とか、「~をした後から~が調子悪くなった」あるいは、「~をしてから~をしようとすると~ができない」などのように説明するよう心がけてください。特に、画面上にエラーメッセージなどが表示された場合は、そのメッセージの内容やファイル名などをメモしておくと役に立つ場合が多いです。

* 使用環境は?

これは、使用しているコンピューターの情報やそのコンピューターが存在している環境などのことです。ユーザー各自が違った環境または設定でコンピューターを使用しているので、やはり重要な情報の一つと言えるでしょう。

ここで大切なことなのですが、よくユーザーネームやパスワードを忘れてしまっているかたがいらっしゃいます。トラブルの種類や状況によっては、設定変更画面などにアクセスするためのユーザーネームやパスワードが必要になる場合がありますので、必ず覚えておいてください。

また、トラブルによっては使用しているアプリケーションなどの情報が必要になる場合もあります。自分が常時使用しているアプリケーションの情報を知っておくと便利です。

更に、複数のコンピューターを接続してLAN(Local Area Network)を構築している場合は、ルーターを設置しているのかどうか、それは有線なのか無線なのかなどの情報は絶対に必要となります。また、 ISP(Internet Service Provider=TelusやShawなどのこと)もどこと契約しているのかを知っておいてください。特に、「インターネットにつながらない」などのトラブルでサポートに相談する場合は、ウィルス対策ソフトやファイヤーウォールの有無などの情報も準備しておくと良いでしょう。

■ トラブルに遭遇した時の心構え

自分の使っているコンピューターが、不可解な反応をしたり、いつもと違う動作をしたりすると、ほとんどのユーザーはパニックを起こしてしまうことと思います。ここで大事なのは、落ち着くということです。

例えば、プラスチックが焦げているような匂いがするとか、コンピューターから煙が出ているとかのような”緊急事態”でない限り、いきなりパワーを落としてしまったり、コンセントを抜いてしまったりすることはしないほうが良いでしょう。また、キーボード上のいろいろなキーを手当たり次第にたたくのも名案とは言えません。逆に症状を悪化させることになる場合があるので注意してください。

* まずは、状況を把握しましょう

* どんなトラブルが起こっているのか。
* 画面上に何かエラーメッセージはでているか。
* 以前にも同じようなことが起きたか。
* トラブルが起こる直前にどんな操作をしたか。

などをメモしておくとトラブルシューティングの際、役に立ちます。

* データのバックアップを取りましょう

トラブルにもよりますが、運がよければ、いま作業中のデータや過去に作成したデータのバックアップをとることができる場合もありますので、その時は、すぐにバックアップをとってください。

通常は、トラブルが発生するとコンピューターが使用できないといった状況になることがほとんどです。このようなことがおきた場合、貴方の大切なドキュメントは、バックアップをとっていない限りすべて失われてしまいます。

大切な個人のドキュメントなどは、普段から必ずバックアップをとるようにしてください。バックアップの方法は、このコーナーの「バックアップ編」を参考にしてください。

* サポートを利用する際は…

ユーザーのなかには、パニック状態が怒り状態に変わっていて、「お前はプロなんだろ、なんとかしろ!」と怒っているかたもいれば、頭から押さえつけるようなものの言い方で電話をしてくるかたもいます。

コンピューターがおかしくなったのは、別にサポートスタッフのせいではないのです。テクニカルサポートのスタッフやテクニシャンも人の子です。なんとか「助けてあげたい」という気持ちなのですが、こんな状態では、前向きに対応できなくなる場合もあります。

はじめのほうにも書きましたが、テクニシャンには皆さんのコンピューターが見えていないのです。ここでは、皆さんにテクニシャンの『目』としてモニターに表示されている事柄など、状況をできるだけ詳しく伝達してもらい、更に、『手』としてテクニシャンの伝える手順通りに操作をしてもらわないと問題は解決しないということになります。つまり、ユーザーとテクニシャンは、「チーム」として協力し合い、一緒に同じ目標を達成するためにベストを尽くすということになると思います。

最後に、このような電話によるトラブルシューティングに必要なのは、やはり、ユーザーとテクニシャンが、それぞれの気持ちや立場を理解し合い、協力して問題の解決に取り組むことだと思っています。

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記事提供者

名前斎藤 浩 (Hiroshi Saito)
連絡先604-274-0134 Eメール
プロフィール1980年バンクーバーに移住、神奈川県出身。
Nihon System Workshop代表。MCP, MCSA, MCSE, MCDBA, CCNA, A+, Network+などの資格を持つCertified Technicianとして、ウィンドウズ系PC専門のトラブル処理、ネットワーク構築などを主な業務としている。
一般ユーザーにウィルスやスパイウェア対策の重要性を理解してもらうため講習会なども開いている。今後は、ユーザーとのネットワークを広げ、誰もが気楽に相談できるコンピューターの『町医者』、そんな存在になれたら…と願っている。
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