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「教えて!コンピューター」 コンピューターを購入する際の目安編

2005年2月28日  斎藤 浩 (Hiroshi Saito)  

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q8「コンピューターを購入したいのですが、メーカーのカタログやお店の広告などを見てもよく分かりません。コンピューターを購入する際には、どんなことを目安にしたら良いのでしょうか?

a3「コンピューターを購入したいのですが、どんなものを買って良いのか分からないんです」とか、「今使っているコンピューターが、だいぶ古くなったので、そろそろ新しいコンピューターに買い替えたいのですが、最近では、どんなものが良いんでしょう」などと困っていらっしゃる方も多いと思います。

そこで、新しくコンピューターを購入する際や買い替えをする際の『目安』になるような事柄について説明しましょう。

■ コンピューターで何をしたいの?

これからコンピューターを購入するにあたって、まず、はじめに考えなくてはならないのは、コンピューターの「使用目的」です。これは、「貴方がコンピューターを使って何をしたいのか?」ということです。つまり、その目的によってコンピューターの仕様が変わってくると言うことになります。当然、仕様が変われば、お値段も変わってきます。

例えば、3Dグラフィックを製作したり、かなり高度な動画画像や音楽を編集したりすると言った場合は、それなりに性能の良いグラフィックカードやサウンドカード、またスピードの速いCPUや大量のメモリーなどが必要とされますが、このような専門的な使い方をするのではなく、インターネットの閲覧やメールのやり取り、それにワープロ機能の利用などだけで使用するのでしたら、それほど高性能なコンピューターは必要ではないということになります。一般ユーザーの場合、ほとんどが後者の「インターネット、メール、ワープロなどの目的で使用する」というのが多いのではないでしょうか。

「使用目的」に関しては、特に、ご家族で同じコンピューターを使用する場合などは、皆さんでよく話し合ってから決めてください。

さて、目的が決まったら、今度は、カタログや広告などを見てコンピューターを探す訳ですが、カタログに表記されている専門用語や数値の意味がよく分からないという方のために、ここでそれらについて説明しておきましょう。

■ カタログなどに出てくる専門用語と数値

* CPU (Central Processing Unit) 中央処理装置

これは、コンピューターの中心部分で非常に重要な箇所です。つまり、コンピューターの心臓部であり、人間で例えれば頭脳の役割といったところでしょう。この部分でコンピューターに必要なすべての計算処理や制御をマイクロプロセッサという電子部品が行います。処理速度が速いほど高性能なCPUという訳です。どのプロセッサを使用するかで、コンピューターの処理能力がおおかた決まるので広告やカタログなどには必ず銘柄が載っています。もし、プロセッサの種類が同じならば、クロック周波数(または、モデルナンバー)の高いほうが処理能力が高いと言うことになります。

プロセッサのメーカーでは、Intel社とAMD(Advanced Micro Devices)社が一般的に良く知られています。現在、Intel社製ではPentium 4とCeleron、またAMD社製のものではAthlonとSemplonが主流と言えるでしょう。各メーカーとも前者のほうが、性能および価格は、後者のものよりも高いと言えます。

初心者では、あまりCPUの違いを意識する必要は無いと思いますが、基本的にクロック周波数の数値が大きいほど処理速度が速いと思っていてください。

なお、IntelとAMDではクロック周波数の表示の仕方が異なります。Intel社では、クロック周波数として表示しますが、AMD社では、モデルナンバーとして表示されます。IntelとAMDの比較は、例えば、Intelのクロック周波数3.0 GHz(=3000MHz)≦AMDのモデルナンバー3200+(2.2GHz)ぐらいだと考えて良いと思います。単位は、周波数のメガヘルツ(MHz)またはギガヘルツ(GHz)あるいはモデルナンバーの2800+や3200+などで表示されます。

* メモリー(RAM…Random Access Memory)記憶装置

コンピューターが処理作業を行うための場所で、作業中(使用中)のデータなどの記憶装置です。

メモリーには、もう一つROM(Read Only Memory…ロム)というものがあります。これは、読み出し専用で、電源を切ってもデータは消えません。したがって、主にコンピューターをスタートさせる為のデータなどを保存するのに用いられています。

さて、ここで言うメモリーとは、一般的にRAM(ラム)のことを言います。記憶装置といっても、RAMはROMとは違い、半永久的に記憶するのではなく、一時的にしか記憶しないものなのです。

コンピューターは、電源を入れるとハードディスクからメモリーに必要なデータが読み込まれ、初めて使えるようになります。ただ、ここでメモリーに読み込まれたデータは、あくまでも一時的に保存されているだけなので、電源を切るとすべて消えてしまうのです。

また、メモリーの容量が大きいか小さいかで、コンピューター自体の動作にも影響が出ます。例えば、いくら高性能のCPUを搭載していても、メモリー量が少ないと、CPUも本来それが持っている性能を発揮しきれずに、コンピューターの速度が遅くなってしまうということです。つまり、搭載されているメモリー量が多いほど、コンピューターは機敏な動きをするということになります。

最近販売されているコンピューターでは、512MB搭載のものが主流となっていると思います。一般的にご家庭で使用する場合は、512MBあれば十分だと言えるでしょう。単位は、メガバイト(MB)で表示されます。

* HDD (Hard Disc Drive) 保存用記憶装置

これも記憶装置の一つです。コンピューター内のデータやアプリケーションなどを保存しておくところです。つまり、この中にコンピューターの動作に必要な OS(オペレーティングシステム)や何かの作業をするときに必要なアプリケーションプログラム、また作成したデータなどがすべて記憶されているということです。なお、ここに記憶されているものは、電源を切っても消えたりはしません。

ハードドライブは、サイズが大きければそれだけたくさんのデータを保存しておける訳ですが、一般的にご家庭で使用する場合は、80GB 程度で十分だと思います。最近のコンピューターは、市販時にすでに160~250GBのハードドライブを搭載したものなども出ています。単位は、ギガバイト(GB)で表示されます。

* CD-ROM / CD-RW ドライブ

CD-ROMドライブは、データやアプリケーションなどのプログラムを保存したCDや音楽CDなどを読み取るものです。また、CD-RWドライブは、これらの読み取りだけではなく書き込みもできます。通常、CDメディアには、700MBのデータが取り込めます。

* DVD-ROM / DVD-RAM / DVD±RW ドライブ

DVD-ROMドライブは、データやプログラムを保存したDVDや映像DVDなどを読み取るものです。また、DVD±RWドライブは、DVDへの書き込みも可能となります。ちなみに、DVDメディアにデータを記録できる量は、シングルレイヤ(片面一層)の場合で4.7GB、これはCD約7枚分と言うことになります。更に、デュアルレイヤ(片面二層)の場合は8.5GB、両面記録(各面一層)では9.4GBのデータを記録することが可能です。さて、DVD- RAMドライブに関しては、他のDVDメディアとの相互性が比較的に低いので、ここでは説明しませんが、読み書き・消去のいずれも可能なDVDと覚えておいてください。また、プラスとマイナスの違いですが、これも今回は説明しません。ただ、これらは、規格が違うということだけ知っておいてください。

* コネクター

コネクターには、いろいろな種類のものがありますが、今回は、ほとんどの市販のコンピューターに、すでに標準装備されている主だったコネクターの説明をしておきます。

LAN・・・高速インターネット用のケーブルをつなげるところです。RJ-45のコネクターケーブルを接続します。

Modem・・・ダイアルアップ接続の場合に使用します。RJ-11のテレフォンジャックを接続します。

USB・・・コンピューターの周辺機器などを接続する際に使用します。例えば、プリンターやデジカメなどです。USBには、1.0のものと2.0のものがありますが、最近ではデータ転送速度が12MbpsのUSB1.0より、その40倍も速い480MbpsのUSB2.0 が主流です。

IEEE1394・・・主にデジタルビデオカメラなどのAV機器を接続する際に使用します。データ転送速度は、USB2.0より若干おそい400Mbpsです。

最近では、上記の他にカードリーダーなどが標準で装備されているコンピューターも多いようです。

さて、これまでのことを参考にして、もう一度カタログなどを見直してみてください。「あぁ、このコンピューターには、これだけの許容量があって、これとこれとこれ…が付いてるんだぁ」なんて、ちょっと前に見たときとは少し感じが違って見ることができるかもしれませんね。

■ 購入(仕様)の目安

最近のコンピューターは、以前のものと比較すると、性能はかなり上がり、逆に、価格は随分下がりました。これから提示する目安は、新しいWindows系デスクトップコンピューターを購入する際、大体この位の仕様だったら、一般的にご家庭で使用する上で3~5年は十分にそのコンピューターを使用していられるだろう、という想定で考えてみました。

* CPU・・・クロック周波数が2.4GHzあるいはモデルナンバーが2400+以上
* RAM・・・256MB以上 (画像処理やゲームなどをする場合は、512MB以上)
* HDD・・・60GB以上(画像や動画や音楽の保存などをする場合は、80GB以上)
* CD-RWドライブまたはDVD±RWドライブ・・・メディアからコピーをする場合は、CD-ROMドライブもしくはDVD-ROMドライブもあると便利
* FLOPPYドライブ・・・最近では、あまり必要ではありませんが、通常は、標準装備
* LANポート・・・10Base-T、100Base-TX対応 通常は、標準装備
* モデム・・・V.90/K56flex対応 通常は、標準装備
* USBポート・・・USB2.0 最低4つは、標準装備
* IEEE1394ポート・・・AV機器に必要な場合

以上が、購入する際の大体の目安です。ただし、これを参考にする、しないは、使用目的を考慮した上、あくまでも、自己の判断および責任のもとでお願いします。

また、古いコンピューターをお使いのかたで「そろそろ買い替えを考えたほうがいいのかなぁ」とお悩みのかたのために、買い替え時期の目安も考えてみました。

■ 買い替え時期の目安

最近発売されているアプリケーションソフトウェアなどは、いろいろな機能がたくさん取り入れられているということもあって、プログラムのサイズがどんどん大きくなっています。仮に、こういったソフトウェアを古いコンピューターにインストールしてしまうと、CPUやメモリーの量が十分では無いためコンピューターのパフォーマンスが落ちてしまい、動作がグッと遅くなったり、または、フリーズしてしまったりすることがあります。更に、USBなどのポートが付いていなかったりするため、新しく購入した周辺機器が接続できなかったりもします。

このような場合、ハードウェアをアップグレードするという手もありますが、もし、お使いのコンピューターが購入してからすでに4~5年以上使用しているものであれば、アップグレードに掛かるコスト面から考えても買い替えを検討したほうがいいかも知れません。以下の目安に該当するようであれば、買い替えを検討してみるのも良いでしょう。

* CPU・・・クロック周波数が300MHz未満のもの
* RAM・・・64MB未満のもの
* HDD・・・5GB未満のもの
* ポート・・・周辺機器接続用のUSBなどのポートが付いていない、または、追加設置が不可能なもの

以上の条件を満たしているようであれば、そろそろ買い替えを考えたほうがいいという時期かも知れません。

さて最後に、コンピューターを購入したからといって、すぐに何でもできると言うわけではありません。コンピューターやモニター以外にもまだ購入や契約が必要なものもありますので、それらの説明も少ししておきましょう。

■ コンピューターに必要なもの

コンピューターは、それさえあればすぐに何でもできる『優れモノ』と思っているかたが多いようですが、ある意味、これは「大きな勘違い」です。残念ながら、コンピューターはテレビや冷蔵庫などの家庭電化製品と違って、電源を入れればすぐに使えるというものではないのです。

コンピューターは、OS(Windows XPなどの基本ソフト)が入ってはじめて動くようになります。つまり、OSがインストールされていなければ、いろいろなパーツがくっついている”ただの箱”でしかないのです。例えば、新規にコンピューターを購入したとしましょう。お店から家に持ち帰り、箱を開け、設置が終わり電源を入れられる状態になりました。さて、この時点でコンピューターは、いったいどれだけのことができるのでしょう?

ではここで、コンピューターには、まだOSしかインストールされていない状態と仮定して、実際にこの時点で何ができるかを挙げてみましょう。

1. OSに付属のゲームをプレーする。
2. OSに付属のメモパッドを利用して何かデータとして残して置く。
3. CDを聞く。

まだ他にもいくつかあるとは思いますが、この程度が主だったところでしょう。ということは、もう少し資本投資をしなければ、コンピューターは、貴方の使用目的を満たしてくれないと言うことになります。

コンピューターで何かをしたい場合、その作業をおこなってくれるアプリケーションソフトと呼ばれるものをOS上に組み込む必要があります。例えば、ワープロ機能を使用したい場合は、ワープロソフトをインストールする必要があり、画像の編集をしたい場合は、画像編集ソフトをインストールする必要があるということです。通常、メーカー製のコンピューターは、OSがプリインストールされており、おまけのアプリケーションも付属としていくつか付いている場合が多くありますが、それでも必要なものは、追加購入しなくてはならないのです。

また、この時点では、まだインターネットはできませんので、インターネットをしたい場合は、ISP (Internet Service Provider)と接続の契約をして、インターネットへのアクセスができるようにしなくてはなりません。これは、電話機を買ってきても電話会社と契約をしていなければ、電話をすることができないのと同じようなことです。更に、インターネット回線が接続されインターネットへのアクセスが可能になったのなら、次は、当然セキュリティー対策をほどこさなくてはなりませんし、その管理もしていかなくてはなりません。

周辺機器でも同じことが言えます。例えば、コンピューターで作成したドキュメントなどを印刷したい場合には、プリンターが必要となるといった具合です。

このように、コンピューターを購入してからその使用目的にあわせて必要なものを付け加えていくという作業をしなくてはならないのです。しかし、こうすることによってコンピューターの利用価値は無限大に膨れ上がっていくというということを知っておいてください。例えば、インターネットへアクセスできるようになれば、ウェブサイトから必要な情報を得ることもできます。また、プリンターを接続すれば、インターネットで得た情報をプリントすることも可能となるといった具合です。

そう、貴方の「コンピューターで、こんなこともしてみたい!」という好奇心から、コンピューターの利用価値は膨れ上がって行き、貴方自身の世界も一層広がって行くと言っても決して過言ではないと思います。コンピューターは、『特別なもの』ではなく、『便利なもの』なんだと思ってもらえるように願っています。

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記事提供者

名前斎藤 浩 (Hiroshi Saito)
連絡先604-274-0134 Eメール
プロフィール1980年バンクーバーに移住、神奈川県出身。
Nihon System Workshop代表。MCP, MCSA, MCSE, MCDBA, CCNA, A+, Network+などの資格を持つCertified Technicianとして、ウィンドウズ系PC専門のトラブル処理、ネットワーク構築などを主な業務としている。
一般ユーザーにウィルスやスパイウェア対策の重要性を理解してもらうため講習会なども開いている。今後は、ユーザーとのネットワークを広げ、誰もが気楽に相談できるコンピューターの『町医者』、そんな存在になれたら…と願っている。
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