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カナダの自然を感じたい ~ハイ・フォールス・クリーク~

2006年9月15日  永野 晴子 (Haruko Nagano)  

ハイ・フォールス・クリーク High Falls Creek
~小さな秋を探してスコーミッシュ随一の急傾斜なトレイルを行く~

9月4日 カナダの祝日レイバー・デーに、以前から気になっていたスコーミッシュにあるハイ・フォールス・クリークを訪ねることにする。タイミングよく、日本から遊びに来ていた父上を見送るためにケローナから泊まりに来ていたハイキングガイド仲間のJ子を誘って、朝9時頃、家を出発する。ガイドブックには、高所恐怖症の人や子供連れにはお勧めできないトレイルと書いてある。どうやら、結構スリリングなハイキングが楽しめそうだ。

スコーミッシュの街を抜け、スコーミッシュ・バリー・ロードSquamish Valley Roadという道を北に向けて進む。ほとんど舗装された道だが、途中2kmほど未舗装になる。ガイドブックにある説明をよく読みながら、午前10時20分、登山口と思われる場所に到着。ちょうどクライミングに出かけようとする若者がいたので、ここが「High Falls Creekの登山口か」と尋ねるとそうだと教えてくれる。ちょっと広くなった道端に車を置き、林道を進行方向に向かって進み、ハイ・フォールス・クリークを渡ると、すぐ右手に登山口があった。そこには登山道を示す小さなプレイトが付いている。

林の中に続く道を進むと、川のほうに道が分かれるが、それを見送って、まっすぐ進むといきなり急傾斜の登りとなる。木の根の張った急な道を登ると、今度は岩場に鎖が付けられているところを登る。鎖の次はビニールの紐を三つ網に編んだロープが下がっている場所を何度か登る。クライミングもこなす身軽なJ子は難なく、三点確保をしながら登っていく。確かに足を滑らしたら、大変なことになりそうな斜面だ。 30分ほど登ると右手にハイ・ファールスの瀑布が近づいてくる。最初のビューポイントは、木が邪魔になり、もう一段上のビューポイントのほうが2段になって落ちる滝の様子がよく分かる。谷は深く切れ落ち、滝壺までは見えない。

さらに急な斜面を登ると、スコーミッシュ・リバーを見下ろすビューポイントに出る。周りを囲むオッサ・マウンテンOssa Mountainやペリオン・マウンテンPelion Mountainは小さいながら氷河もあって、素晴らしい景色だ。シダや下草が秋の色に変わって逆行気味に生える道を登ると、ケルンの詰まれた分岐に出る。右に行くと、小さな滝が見下ろせる場所に出る。そこはスコーミッシュ・リバー側の眺めもいい。分岐に戻って、左の道を進む。ビニール紐三つ網ロープが掛けられた岩場を過ぎ、林の中を抜けていくと、再びスコーミッシュ・リバーを俯瞰するビューポイントが現れる。

この辺りでランチかなと思いつつ、休むタイミングを逸して、さらに樹林帯に続く道を登っていくと、再び分岐となる。ガイドブックによるとどちらを取っても、上部でスコーミッシュ・フォーリストサービス・ロードの林道に出るとある。左の道を登ること約15分で林道に出た。午後12時30分、さすがにお腹が減ってきたので、林道脇の見晴らしのいい場所に座って、サンドイッチを食べる。日差しが強く、真夏のように暑い。色づいたナナカマドが、秋がもうそこに来ているのを気づかせてくれる。

3人のハイカーが林道を降りてきたので、どこへ行くのか尋ねると彼らは林道をたどって登山口に戻るという。私たちは、先ほどのビューポイントでもう一度、くつろぎたかったので、元来た道を戻ることにする。滝から下の急傾斜の部分は、登りよりさらに難しく、注意度を最大にして降りた。午後2時15分、登山口に戻った。初めて訪れたトレイルであったが、渓谷の風情もなかなかで、滝や氷河の山々の展望も素晴らしく、季節を代えてまた訪れたい場所だ。

■■■■■ データ ■■■■■ 
ハイ・フォールス・クリーク登山口への行き方:ウエスト・バンクーバーからハイウェイ99を北へ。スコーミッシュを過ぎ、パラダイス・バリー・ロードParadise Roadを左折(右折はアリス・レイク州立公園への道)。チャカマス・リバーCheakamus Riverを渡って、すぐに左折してスコーミッシュ・バリー・ロードSquamish Valley Roadに入る。ここから登山口まで約23km。パワー・ハウスが右手に現れたら、その先がHigh Falls Creekの登山口。川を渡るところに、「High Falls Creek 22 3/4 Mi.」のサインがある。川を渡る手前の幅広くなった林道脇に駐車する。
距離と歩行時間: 片道6km。往復12km。標高差700m。歩行時間約4~5時間。
難易度: 中級者向きだが、高所恐怖症の人や岩場が苦手の人は避けたほうがよい。好適期は5月~10月。木の根の急坂や岩場は雨のあとや、残雪時には滑り易いのでくれぐれも注意を。下りも同じ道を利用する場合は、登り以上に気をつけて。
地図: Cheakamus River 92G/14

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記事提供者

名前永野 晴子 (Haruko Nagano)
連絡先 Eメール
プロフィールACMG(カナダ山岳ガイド協会)公認ハイキングガイド。 Mountain Parks Heritage Interpretation Association公認ガイド。
東京世田谷生まれ。成蹊大学文学部文化学科卒業。在学中はワンダーフォーゲル部に籍をおく。卒業後、登山・ハイキング、旅行関係の本を編集するたかね書房に入社。90年退社し、ワーキングホリディ・ビザにてカナダを訪れる。自然の美しさに魅せられ、92年移民となる。
現在ニューウエストミンスター在住。フリーのライターとして旅行ガイドブックの取材執筆をするかたわら、夏はハイキングガイドとしてカナダの山をガイドする。著書に山と溪谷社発行「カナディアンロッキー・ハイキング案内」がある。
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