カナダの自然を感じたい ~ガリバルディ・レイク~
2004年9月1日 永野 晴子 (Haruko Nagano)
ガリバルディ・レイク ~カナダの水をカラダで味わう~
8月14日(土): 最近、ハイキングを始めたTさんを連れて、ウィスラー方面の人気ハイキングエリア・ガリバルディ・レイクGaribaldi Lakeに行った。ハイキング好きがいちばんのお気に入りによく挙げるとっておきの湖。よく整備された登山道を登ること 3時間。目の前に長さ5キロに及ぶ大きなターコイズ・ブルーの湖が広がる。その向こうに氷河の山がどーんと鎮座し、一瞬夢が幻かといった壮大な風景が迫る。
真夏の暑い日には、湖岸は泳ぐというか、浸かるというか、ハイカーたちの水浴び場に化す。でも、その水はやはり冷たい。氷河の水が入っているから、当然といえば当然。それでも、浅瀬の入り江の水は、太陽に温められ10度くらいはありそう。カナダの山を深く味わうなら泳ぐべきと、持参の水着に着替え、早速足を漬ける。冷たい。スーと疲れがとれるのが分かる。いきなり飛び込んで心臓麻痺を起こしては大変と、胸のあたりに水をかけ、カラダがだんだん慣れてきたところで、思い切ってカラダ全体を澄んだ水の中へ。長く入っていられないが、このダイナミックな景観の水浴びは、日常のストレスを一揆に吹き飛ばしくれるほどの爽快感だ。
それにしても、周辺にいる白人は、長いこと泳いでいるではないか。白人は 1度ほど体温が日本人より高いと聞くが、ホントにそれを証明してくれている。ゆっくり湖岸でランチを楽しんだあと、この美しい湖に心を残しつつ、ブラック・タスク・メドウBlack Tusk Meadowに回ってみた(メドウとは低い草や潅木の覆う草原状の場所)。ここがまた素晴らしい場所だ。
ブラック・タスクの黒い岩峰が緑の丘の上に突き出している。ブラック・タスクのビューポイントまで足を延ばしたいところだが、さすがに疲れてきたので、広々としたメドウを下って帰路につくことに。遠景にはタンタラス・レンジTantalus Rangeの氷河の山々がずらりと見える。テイラー・クリークTaylor Creekを小さな橋で渡るところで、ハイキング・シューズの紐をほどき、沢の水で足を浸す。疲れた足がちょっと軽くなった感じだが、その後延々と2時間も下り、駐車場にたどり着いたときには、ヒザは悲鳴を上げそうだった。
美しい湖や澄んだ川や沢が無数にあるカナダの山は、何度行っても味わい切れない奥深さがある。そしてその清冽な水の冷たさも、きっと忘れられない思い出になるだろう。
■■■■■ データ ■■■■■
ガリバルディ・レイクへの行き方: 公共の交通機関はないので、自家用車やレンタカーを利用。またハイキングツアーを催行する旅行会社に相談したい。車の場合、ウエスト・バンクーバーから 99号線(Sea To Sky Highway)を行き、スコーミッシュから約37km。Garibaldi Lake・Black Tuskへの州立公園のサインに従い、ハイウェイから3km入る(舗装道路)。ハイウェイの入り口にサインはなく、入り口2km手前にサインがあるので、見逃さないように。
距離: 湖とメドウを回ると約20km(湖往復は約18km)。標高差:約1000m(湖までは標高差約900m)。
歩行時間: 登山口(3~4時間)ガリバルディ・レイク(30分~1時間)ブラック・タスク・メドウ(2~3時間)登山口。
難易度: 中級。登山道、分岐のサインがよく整備されている。ただし、行程は長いので、しっかりとしたハイキング・シューズで歩きたい。水、食べ物、雨具などの用意もしっかりと。季節は7~9月が好適。地図はCheakamus River 92G/14。詳しくはGaribaldi Parkを参照。
関連記事:
- ハイキングが楽しめる自然公園
- カナダの自然を感じたい ~ミネカダ・レイク~
- BC州の観光案内 カリブー・チルコティン・コースト
- カナダの自然を感じたい ~ハイ・フォールス・クリーク~
- カナダの自然を感じたい ~カシードラル・レイクス州立公園~
記事提供者
| 名前 | 永野 晴子 (Haruko Nagano) |
|---|---|
| 連絡先 | |
| プロフィール | ACMG(カナダ山岳ガイド協会)公認ハイキングガイド。 Mountain Parks Heritage Interpretation Association公認ガイド。 東京世田谷生まれ。成蹊大学文学部文化学科卒業。在学中はワンダーフォーゲル部に籍をおく。卒業後、登山・ハイキング、旅行関係の本を編集するたかね書房に入社。90年退社し、ワーキングホリディ・ビザにてカナダを訪れる。自然の美しさに魅せられ、92年移民となる。 現在ニューウエストミンスター在住。フリーのライターとして旅行ガイドブックの取材執筆をするかたわら、夏はハイキングガイドとしてカナダの山をガイドする。著書に山と溪谷社発行「カナディアンロッキー・ハイキング案内」がある。 |

コメントする