「留学顕微鏡」 第十八回 退学留学生プレパラート
2008年2月11日 ロバート・ミックミラン (Robert McMillan)
道ばたに止まっていたパトカーのライトがグルグル回っていたのを覚えています。後部座席にはおどおどと14歳の少年が座っていました。私の故郷、砂埃が舞い上がる大平原の町のことです。今から始まるドラマを見るために、歩道に人が集って来ました。その少年はお菓子を盗みました。パトカーは、ライトを回しながら、少年の家の前に止まっていました。その時私は10歳でした。その当時、青少年犯罪は非常に恥ずべきものでした。
西洋では、子供の行動には親が責任を持つものと考えられています。だから、日本の青少年犯罪のニュースは理解に苦しみます。メディアが学校に押しかける?校長が謝る?子供の教育を学校に頼って当たり前の日本社会は、私には理解出来ないものです。
カナダで勉強する日本の男子生徒からSOSを受けました。他の日本人学生をいじめて退学になったそうです。日本でも同じ問題を起こしていたそうです。日本では、親が被害者の生徒の家族を訪ねて謝れば、それでめでたしめでたしなのかも知れません。カナダでは事はそう簡単ではありません。学校での秩序を著しく乱す行動は退学につながります。もっと悪い場合は警察に起訴されてしまいます。
カナダの学校は留学生の払う学費をビジネスの目的としています。日本で問題のあった留学生を入学させるのも、ビジネスリスクと考えています。そのリスクを最小に留めるため、入学願書には留学生と親とが署名する欄があります。飲酒、麻薬、またカナダ国内法に違反する行為をしないという誓約書です。その誓約を破ると退学処分です。退学になり、「やっかい者」のレッテルを貼られた留学生を受け入れる学校は他にはありません。帰国するしか道は残されていません。
留学するさい、そんな「やっかい者」のいない学校を探すコツ。入学条件を調べてください。条件が簡単な学校ほど危ないです。 そして、決定する前に必ず学校を訪問し、どんな生徒が通っているのか自分で確かめて下さい。逆に、日本で問題を抱えている子供は日本で助けを求めてください。そんな子供を言葉も満足に話せない外国に送ることは、もともとの問題を増幅させ、最終的には子供本人の破滅につながります。カナダの教育制度は問題のある日本の子供を教育するためのものではありません。日本できちんと躾けの出来た子供の教育を行うものです。
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記事提供者
| 名前 | ロバート・ミックミラン (Robert McMillan) |
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| プロフィール | カナダ出身。愛媛在住20年。 論理的思考を教えることに重点をおいた英語教育に従事。ロバートの手にかかった日本人は圧倒的なWriting能力持ち、日本内外で活躍中。また母国カナダに留学する日本人のサポートに長年従事。 2004年2月、留学のバイブルと絶賛されて「留学せん事」出版。2006年6月には日本語で書いた小説「ラユーのメニュー」出版。 |
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