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在外やぶにらみ 第2回 ついつい気になる国内の人達の金銭感覚

2007年12月13日  渡邉 正樹 (Masaki Watanabe)  

 在外生活が何年経とうと、日本人の今時の<幾らで何が買える>という金銭感覚は気になる。「こっちの方が幾分裕福に暮らせてる」、「何々が買える国内の人達が羨ましい」等とついつい己の日常生活と国内のそれを比べたくなるせいか。

 皆で流行の目を追っかける国内だと<今度どこそこにオープンした〇〇ヒルズやらXXタウンやらを覗きに行く>という消費生活のパターンがある。
 最近では「銀座の発展が止まらない」という書き出しで女性コラム書きが二つの最新スポットを見に行った週刊誌記事が目にとまった。一つは「上質な空間」が歌い文句の<銀座Velvia館>。コートが10万円以上もする高級店をチェックして、次に探検するのはやっぱりお菓子類。すると「小ぶりのマフィンが400円、小さい蒸しパンが300円位してインフレ傾向」だそうだ。高いのだ。
銀座は物価が上昇し続けているそうだが、もう一つの取材先が<有楽町イトシア>なる複合施設で月賦の丸井がキーテナントだ。開館直後に訪れて見ると「丸井らしからぬエレガントな白亜の塔」なので、また高いのかと「あきらめモードで入店」。ところがファッション・フロアの店を見ると北千や上野あたりの丸井とそう変わらない。ワンピース6800円などの値札に「丸井は…市民の味方」と一安心してから、またお菓子屋を覗くと「コーンパン105円からの庶民的価格」に癒される。
バンクーバーの田舎モノには眩しい大都市トーキョーのギンザでも、マフィンや菓子パンがこっちの金銭感覚で4ドルするか1ドルするかが重大関心事らしい。何となくホッとするではないか。

 二〇代から五〇代の父親千人のアンケートでお小遣いの平均月額が38600円と報じる特集記事にも注目。「飲み会の二次会に誘われたとき、200円しかなかった」(お小遣いに二万円の二八歳)など辛いエピソードが並んでいる。

 自身ジャズを弾くので、次号の投書欄に載った読者の感想にも同情を禁じえない。「趣味でバンドをやっているため費用の捻出には苦労しますが、主な節約法は昼食。スーパーの安売りで買いだめしたカップ麺、バナナ一本、百円のおにぎりで済ませ…喫煙もしないし缶コーヒーも買いません」由。五六歳の会社員とあるが、思えば当方がバンクーバーに移住したのは十年前、五二歳の時だった。

 食品、飲食業関係は東京やシンガポールと比べて一概に安いバンクーバーだが、消費生活のささやかな喜びと言えば、最近では定価2ドルの大判焼き海苔十枚入りパックを見つけた事だ。国内では洋菓子に目が行き、<在外>はお買い得の日本食品が嬉しい。こればかりは昔から変わらない傾向かも。(つづく)

(シンガポール月刊パルティ併載)

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記事提供者

名前渡邉 正樹 (Masaki Watanabe)
連絡先604-221-7393 Eメール
プロフィール東京生まれ。
特派員の父と共に一家で英国、イタリア生活を経験、東京に戻り大卒後、ロンドンでロイター通信に就職。ローマ、ワシントン、パリ各支局勤務を経て、フリーランサーに転向。
サンフランシスコと東京で70年代を過ごした後、シンガポールに移住、英字紙、シンガポール経済開発庁広報部、シンガポール航空機内誌編集を歴任。97年シンガポール人の妻、2児と共にカナダ・バンクーバーに移住。
現在は翻訳と雑文書きの傍らジャズ・ギターで仲間と<ギグ>することも。
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